参与員とはなんですか。

参与員とは

 離婚訴訟などの人事訴訟事件では、家庭裁判所は、必要があると認めるときは、参与員を事件に立ち会わせることができるとされています(人事訴訟法9条1項)。
 このような参与員の関与の制度が設けられた趣旨は、人事訴訟が家庭に関する訴訟であることから、一般の民事訴訟以上に一般国民の良識を反映させることが望ましいと考えられたためです。
 したがって、家庭裁判所は、一般国民の良識を反映させるにふさわしい事件に関して、関与員を参加させることになります。
 具体的には、離婚事件に関しては、有責性や破綻の有無が問題となっている事案、また、慰謝料の額が問題となっている事件などがこの種の事件に該当すると言われており、有籍配偶者からの離婚請求の事案で離婚請求を認めることが相当といえるかが争点となっている事案や、婚姻関係が破綻しているかが争点となっている事件などについて、参与員の指定がなされているといわれています。

参与員の関与

 家庭裁判所は、参与員を審理又は和解の試みに立ち会わせ、事件についてその意見を聴くことができるとされています(人事訴訟法9条1項)。
 参与員の員数は、各事件について一人以上とされており(人事訴訟法9条2項)、実務上は、離婚事件においては、男女各1名の参与員が指定されます。
 なお、ここでの参与員には、前置された調停事件における調停委員は、指定されません(人事訴訟規則6条)。
 実務上、実際に参与員が指定されるのは、争点整理が終了した段階であり訴訟への関与としては、証人尋問期日や和解期日に立ち会うことになります。
 これは、参与員である一般国民になるべく負担をかけないようにという趣旨からであり、争点調べが終了しない段階で参与員が指定されているケースはほとんどないようです。
 また、参与員は、あくまで審理や和解の試みに「立ち会う」に過ぎず、裁判官の同席が前提となっています。この点は司法委員などとは異なります。

証人尋問への立会い

 参与員は、証人尋問に立ち会うことができます。
 証人尋問時に、参与員は、裁判長の許可を得て、証人に対して、問いを発することができます(人事訴訟規則8条)。
 また、参与員は、証拠調べ後、裁判官に対して、意見を述べることができます。

和解期日への立ち合い

 参与員は、和解期日に立ち会うことができます。
 そして、和解期日においても、意見を述べることができます。

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