- 分野
- 子の監護者指定、子の引渡し
妻から夫に対する子らの監護者指定、子の引渡し請求が却下され、子らの監護者が夫(父)と指定された事例
依頼者(夫)と妻との間には、いずれも未就学の子ども3人がいました。
妻は、その不貞行為についての争いから、子どもらを自宅において実家に帰りました。
しかし、その後すぐに夫に対して、子らの監護者を妻とし、子らを妻に引き渡すことを求める審判と審判前の保全処分の申立てをしました。
家庭裁判所は、夫の自宅における子らの監護環境等の調査、裁判所の児童室における子らと夫、妻との交流状況の観察等の調査官による調査を実施しました。
裁判所は、これらを踏まえて、別居開始前の子らの監護の中心は、量的側面においては妻であったが、監護の質的側面を考慮すると、妻を監護者に指定する判断にはならないとし、夫の監護状況に問題はなく、妻が監護者になると生活環境を大きく変えてしまう結果になるので、子らの生活の安定等から、夫を監護者と定めるのが相当であると判断しました。
この審判では、別居前の子の監護者の認定について、量的と質的とを分け、量的には妻であるが質的には妻とはいえないと判断した点は、新しいといえます。
また、妻との別居後、夫が子らの監護養育をきちんと行っていたこと、妻が不貞相手との関係を続けたことが子の監護に影響したこと等が重視されています。
